日本戦はもう見たくない
昨夜、ロシアワールドカップにて、サッカー日本代表がポーランドに0-1で敗戦するもフェアプレイポイントで僅差でセネガルを上回り、グループ2位で見事決勝トーナメントに進出した。
しかし、試合終盤の日本の時間稼ぎの戦略に対し、スタジアムは大ブーイング。日本国内でもツイッターなどのネット上では、賛否両論あるものの、「負けているのに時間稼ぎしてフェアプレーポイントで突破狙うって、フェアプレーに欠けている」との意見や、「日本代表戦史上最低の試合」と表現するものもいるなど、日本代表に失望したとの意見が多く見られた。
賛成派の意見は「決勝トーナメントに進出するには必要な戦略」、「サッカーは勝利が全て」というものである。
しかし、ロシア国営TVアナウンサーは「もうロシア人は日本を応援しない」と痛烈に批判。英公共放送のBBCも、自社ウェブサイト上で「最後の10分の両チームの行動は恥ずかしかった。決してW杯では見たくないものだった。茶番になった」と酷評。
つまり国際的に見ると「日本代表はW杯において結果を優先し、日本人らしくない恥ずかしい戦い方を選択した」という事である。これが西野監督をはじめとする日本代表スタッフの決定である。
日本は経済的には先進国だが、サッカーにおいては後進国で有ることを浮き彫りにしてしまった。「決勝トーナメント進出」という結果と、それに付随する経済的恩恵(決勝トーナメント進出の賞金は約13億2000万円)を優先し、プライドを捨てた。
私の友人は「もう日本代表を応援したくない」「日本戦はもう見たくない」と、昨日までの熱狂が嘘の様にすっかり日本代表嫌いになってしまった。
私も全く同意見だ。正直ベルギー戦は気になる。だが、素直に応援出来ないので、録画だけはしておいて、ハイライトだけを見ようと思う。
「決勝トーナメントに進出する」という結果を優先し、国際的に恥ずかしい戦い方を指示したサッカー日本代表監督。
「試合に勝つ」という結果を優先し、フェアプレーを無視して悪質タックルを指示した日大アメフト部監督。
ルール違反の悪質タックルと一緒にするなという意見は当然あると思う。「ルール上、日本代表は何の問題もない」のだから。
しかし、この2つに共通するのは、優先するべきものの選択を誤っている点だ。
本来、監督を頂点とするスタッフは 明確な目標と信念を持って指導しなければいけない。
日大アメフト部の目標は愛称であるフェニックス(不死鳥)になぞらえ「日大アメフト部の復権」だったのだろうか。
大学スポーツの目的は「勝つ事」ではない筈である。
勝つ事は重要だが、それ以上に「スポーツを通じて心身の向上を行う」事が上位概念で有る筈だ。
W杯において優先するべき事は「勝つ事」だろうか?
「国の威信を掛けて全力で戦う」のがW杯ではないのか?
日本スポーツ界は迷宮に迷い込んでしまっている様に思えてならない。
サッカー日本代表の愛称はSAMURAI BLUE。果たして彼らはSAMURAIか?